ICP-MSの試料導入系として、
各種ガス中に含まれる金属微粒子を直接分析することを可能にした
今までにない画期的なシステムです。
GEDは非常に特殊な膜を用いており、導入された試料ガスだけがArガスに置換され、GEDの出口では99.99%以上のArガス濃度となります。一方、試料ガス中の金属微粒子は、そのままArガス中の粒子として、ICP-MSに導入されて分析されます。
この技術により、従来用いられているバブリング捕集あるいはフィルター捕集法に比べ、約1,000倍の高感度で金属成分の分析が可能になりました。
GEDの構造
AsH3, PH3, GeH4, SiH4, SbH3, およびHgといったガス状金属成分は、GPD(ガス微粒子化ユニット)を用いて酸化物粒子に変換することで、GED-ICP-MSシステムにて検出可能な状態にすることができます。この技術により混合気体中のガス状金属成分もICPで直接分析することが可能になりました。
GPDによるガス状金属化合物の凝集
半導体産業で使用される特殊ガス中の金属微粒子を測定するために設計された特別
仕様のGEDです。複数の試料ガス導入ラインを備え、NH3, HFやHClをはじめ様々
なガス中の金属不純物分析を1台で行います。また、ガスの希釈のみで直接分析する
ことも可能です。弊社のMSAG(金属標準エアロゾル発生ユニット)と組み合わせるこ
とで、標準添加法でガス中の粒子状およびガス状の金属不純物分析をオンラインで完
全自動化する事が可能です。
半導体産業向けガスだけでなく、他にも様々な応用が可能な技術です。
・大気中金属微粒子連続リアルタイムモニタリング
・大気中および排ガス中のHg分析
・パーティクルカウンターとの接続による高精度分析
・レーザーアブレーション-ICP-MSにおける大気雰囲気下での固体試料サンプリング
GED_SEMI ソフトウェアメイン画面
測定結果画面(粒度分布、カウント値)